初日
2003年4月1日なのに、朝から大変。
と言うのも、いつも混んでる快速電車がフレッシャー
たちも新たに加わってメチャ混み。
人波に押され、ドアの方に押しつけられ右腕は手す
りに挟まれ身動きとれず。すると指先に柔らかくて
あったかい物が触れてる。「げっ、もしやオヤジの
ナニ?」
左を向いていた(と言うか向かされていた)顔を右
になんとか向けてみると、肩越しに若い女性の顔が。
オヤジのナニも困るけど、こりゃヤバいっす。痴漢
の濡れ衣を着せられても言い逃れが出来る状況じゃ
ない。しかも、電車が減速する度、人波でその女性
の身体が押しつけられて来るし。
レントゲンを撮る格好で上腕が挟まれているから、
仕舞いに血の気が行き渡らなくしびれてくるし。意
識とは裏腹に、断末魔の手先はピクピクと痙攣して
いよいよもって怪しい雰囲気。
「ああ、なんてことだ」痴漢に間違われ、このまま
続けば右手は壊死するかも知れない。そこで、わず
かしか振れない首を横に振った。目の合った女性は
解ったのかコクンと小さく頷いてくれた。
最初こそ、柔らかくて暖かいと思っていた指先だが、
冷たくジンジンと刺すような痛みに変わっていった。
次の駅で、その体勢を逃れてホッとしたが。その時
には、その女性の姿は人波に消えてしまっていた。
彼女はホントに解ってくれたのだろうか、頷いたと
思っていたのが俯いてしまっただけだったら。なん
て考えながら出社したので、新しい職場に出る初日
なんて感慨は見事吹っ飛んでしまった。
と言うのも、いつも混んでる快速電車がフレッシャー
たちも新たに加わってメチャ混み。
人波に押され、ドアの方に押しつけられ右腕は手す
りに挟まれ身動きとれず。すると指先に柔らかくて
あったかい物が触れてる。「げっ、もしやオヤジの
ナニ?」
左を向いていた(と言うか向かされていた)顔を右
になんとか向けてみると、肩越しに若い女性の顔が。
オヤジのナニも困るけど、こりゃヤバいっす。痴漢
の濡れ衣を着せられても言い逃れが出来る状況じゃ
ない。しかも、電車が減速する度、人波でその女性
の身体が押しつけられて来るし。
レントゲンを撮る格好で上腕が挟まれているから、
仕舞いに血の気が行き渡らなくしびれてくるし。意
識とは裏腹に、断末魔の手先はピクピクと痙攣して
いよいよもって怪しい雰囲気。
「ああ、なんてことだ」痴漢に間違われ、このまま
続けば右手は壊死するかも知れない。そこで、わず
かしか振れない首を横に振った。目の合った女性は
解ったのかコクンと小さく頷いてくれた。
最初こそ、柔らかくて暖かいと思っていた指先だが、
冷たくジンジンと刺すような痛みに変わっていった。
次の駅で、その体勢を逃れてホッとしたが。その時
には、その女性の姿は人波に消えてしまっていた。
彼女はホントに解ってくれたのだろうか、頷いたと
思っていたのが俯いてしまっただけだったら。なん
て考えながら出社したので、新しい職場に出る初日
なんて感慨は見事吹っ飛んでしまった。
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